ストレスのない社会へ

先日、ある記事で読んだのだが9月1日というのは一年で最も自殺者が多くなるらしい。

夏休み明けということが原因であることは間違いないが、自殺は学生だけの問題ではない。もう何年も前のことになるが、私の知り合いにも、自ら命を落とした方がいる。

学生には学生の辛さがあるかとは思うが、社会に出れば、誰しもが何らかのストレスを感じると思う。これも昔、何かの記事で読んだのだが、税理士などの士業には精神を病む方が少なくないという。私は周りからストレスに強そうと言われるが、強くなければとてもではないがやっていける仕事ではありません。

その原因の一つが税制の問題です。難しいとかわかりにくいといったことではありません。難しいことを理解し、お客さんに還元するのが我々の仕事です。もちろんストレスではありますが、だからやりたくないと言えば我々は国家資格を持って業務を行う価値は全くなくなってしまいます。

いくつか思うことがありますが、早急に改善すべきと私が思う点は、提出期限の問題です。もちろん申告期日までに申告書を提出することは当たり前のことですが、兎に角この国の税制には書類を提出したものだけに与える優遇措置が多すぎる。

行政書士や司法書士に会社設立を依頼した時によくある提出漏れが青色申告の申請書であろう。これは期限までに提出したものだけが、一定の特典を受けれる。消費税などの届出は税理士の間でも問題になることが多い。簡易課税の選択は届出を前期末までに提出しないと適用できない。前期末までに提出しろということは翌期の予測に基づいて提出するか否かを決めなければならない。これは大変なストレスになる。誰にも将来のことなどわかるはずもないのに、先に出せという国税当局の気が知れません。簡易課税などという制度を認めるのであれば、申告時期にどちらかするか納税者が判断すればよいことです。

簡易課税などといとも簡単な制度のような印象を与えながら、最も高度な判断を要求する制度というのもどうかと思います。

なぜ、最初から全員、青色申告の適用を受けれるけど、帳簿の作成が面倒な人には白色申告でも構いませんよという制度にしないのだろうか。

先日税理士会から送られてきていた税政連の新聞に「基準期間制度を廃止し、全ての事業者を課税事業者して扱い、新たに小規模事業者には申告不要制度を創設すること」を要望していると書かれていたが、全くその通りである。2年前の売上が当期の税金に影響するなどというただただ税制を複雑にするだけの制度は早急にやめるべきであろう。

私は税金の事しか知らないが、このようないたずらに庶民にストレスを負荷させる制度というのはいたるところに見受けられるように思う。

一朝一夕に変わるものではないだろうが、制度変更の方向性として意識していただきたい問題として記しておきたい。

 

 

 

 

 

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