武田会計事務所の武田です。
先日、お客さんと話をしていて、ロレックスの時計を買いたいんだけど経費で落とせるんですよね?と質問と言うより、当然経費になることが前提のような話しぶりで聞かれました。当然、私は「無理だと思いますよ」と答えると、ネットで調べてたら裏技があるって書いてましたけどと・・・。そんな裏技あれば私が知りたいのですが、どう考えても無理だと思います。一部、芸能人やアーティストであれば衣装代として経費計上することは考えられますが、普通の会社経営者では無理というのが、私の見解でした。
ただ、インターネット上に書いてあったというので、社長に「覚えていればそのサイト見せてもらえませんか」と言ってみると、googleの検索で検索して、「このサイトです」と見せてもらいました。
「高級時計は経費に落ちない?落とす方法はあるのか?」という見出しで記事が書かれており、最後には「高級時計をどうしても経費に落としたいのであれば、節税に詳しい税理士に相談することがおすすめです。」と書かれています。よくよく見れば税理士紹介会社のブログ記事でした。
いくら自分たちの業務は紹介することだけとはいえ、あまりにも無責任な記事の内容に憤りを感じます。結局はこの会社で紹介する税理士であればロレックスでも経費にしてくれるとでも言いたいのでしょう。
寧ろこんな会社からお客を紹介されたら、無理難題を課されるだけで何もいいことがありません。
業界的にはかなり多くの税理士紹介会社が存在し、多くの税理士事務所、会計事務所が顧客の減少に悩んでいる中で、紹介会社は救いの神と言った存在になってきています。
この傾向はまだしばらく続くと思われますが、あまりに行きすぎた提案や要求は結局は税理士、会計事務所業界の品位にかかわる問題だと強く感じました。